ロボット導入は補助金を活用!知っておきたい受給対象事業と申請時のポイント

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製造現場へのロボット導入は、生産性向上やリスクの低下など、多くのメリットがあります。しかし実際に導入するためには、ロボット本体の費用だけではなく、周辺設備やメンテナンス費用など、なにかとコストがかかります。

そんな悩みを解消してくれるのが補助金です。一定の条件を満たした企業を対象に、ロボット導入費用にあてられる公的な補助金が用意されています。

今回は、補助金の種類や申請時のポイントをご紹介します。ロボット導入にまつわる補助金について、理解を深めましょう。

補助金は大きく2種類。どちらの対象事業か確認

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補助金には、いくつかの種類があります。それぞれの補助金で、対象となる事業や補償額が変わってきます。その違いを理解しておかなければ、誤って対象外の補助金へ申請してしまう可能性も。

まずは補助金の種類をご紹介しますので、自社が対象になる補助金を正確に把握しましょう。

1.最初にチェックすべき『ロボット導入実証事業』

ロボット導入実証事業は、一般社団法人日本ロボット工業会が、経済産業省からの補助金を受けて実施しています。この事業の目的は、ものづくり分野やサービス分野におけるロボット活用の支援です。

主に製造業へのロボット活用を支援しているので、導入を検討するなら、まず最初にチェックしておきたい支援事業です。2017年度の公募要領によると、補助対象の事業は3つの領域に分かれているので、それぞれの内容をご紹介します。

参考:平成29年度ロボット導入実証事業

  • 未活⽤領域における導⼊実証・FS(実現可能性調査)事業

まだロボットが活用されていない三品産業(食品・化粧品・医薬品産業)、またはサービス産業におけるロボット導入を目指す事業者に対して、実証のための費用やFSに必要な費用の一部を補助するものです。

補助金の上限額は、導入実証が3,000万円、FSが500万円です。総事業費における補助率は中小企業が2/3、大企業(中小企業以外)が1/3となっています。

  • 公共空間におけるロボット社会実装プロジェクト

商業施設やテーマパーク、ホテル、飲食店、空港といった公共空間において、接客などのサービスを行うロボットを導入するための実証やFSの費用の一部を補助するものです。

補助金の上限額は導入実証が3,000万円、FSが500万円です。総事業費における補助率は中小企業が2/3、大企業(中小企業以外)が1/2となっています。

2.もしかしたら補助対象かも?『ものづくり補助金』

革新的なサービスや製品の開発を行う中小企業・小規模事業者を支援するために、中小企業庁が実施している制度です。

ものづくり補助金は内容や要件などが細かく定められており、企業規模によって受け取れる金額が変わるため、申請時は慎重な検討が必要です。

2017年度の公募要領によると、対象事業は3つの類型に分かれています。

参考:平成29年度補正「ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金」【公募要領】

  • 企業間データ活用型

2017年に新しく設けられた類型で、複数の企業・事業者同士がデータや情報を共有し、全体として生産性アップなどを目指す事業を支援するもの。

補助上限額は1,000万円。補助率は総事業費の2/3です。

  • 一般型

新しいサービスや試作品の開発、生産プロセス改善のための設備投資などを支援するもの。

補助上限額は1,000万円。補助率は総事業費の1/2の1(一定の要件を満たせば2/3)です。

  • 小規模型

一般型の内容に加え、原材料費や委託費なども含めて設備投資を伴わない試作開発についても支援を行うもの。

補助上限額は500万円、補助率は小規模事業者が2/3の2、その他は1/2です。

補助金が付与されるために知っておきたい3つのポイント

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これまでご紹介してきた「ロボット導入実証事業」や「ものづくり補助金」などを受給するためには、申請書の作成をはじめ、一つひとつ丁寧に準備する必要があります。準備がおざなりになってしまうと、権利があるにもかかわらず、チャンスを逃してしまうことにもなりかねません。

次に、申請にあたって注意しておきたいポイントと手順をまとめました。これらをしっかりと把握した上で、準備に取り組みましょう。

1.まずは各補助金の趣旨や要件を正確に把握

補助金を受給するためには、目的や条件が公募要領に合致しなければなりません。申請する補助金によって要件が異なりますし、公募要領は年度ごとに変わるため、申請事業の内容や会社の規模などが条件を満たしているかどうか、正確に把握しましょう。

そのためには、情報収集が重要です。補助金事業を運営する日本ロボット工業会や中小企業庁などのホームページで最新情報をチェックしましょう。

2.受給の確定は実績報告の審査後。事後検査まで考慮したスケジュールを作成

申請する補助金事業が決まったら、募集時期や書類提出時期に合わせて計画を立てます。

事業計画書や申請書類が通っても、受給が確定したわけではありません。実際に補助金の支払いが確定するのは、事業の実績報告の審査後です。それを念頭に置いた上でのスケジューリングが必要になります。

3.申請書の記入は「丁寧」「ストーリー」「読みやすさ」が重要

事前審査では、申請書の作成が最も重要です。申請が初めての場合、検査項目をしっかり確認し、漏れのないよう正確に記入しましょう。

たとえば、チェック項目に「レ」を入れ忘れているだけでも、審査の対象外になる可能性があるので注意が必要です。

事業計画を書くときのポイントは、事業をひとつのストーリーとして組み立てること。自社や業界が抱えている課題を明確化し、ロボットの導入でどのように課題を解決できるのかを、具体的な数字や方法を挙げながら記入すると効果的です。

さらに、他社との違いや自社独自の強み、事業の継続性などの説明を補うことで、より説得力を持たせることができます。

また、「読みやすさ」も意識して書類を作成するとなお良いでしょう。審査員が業界や申請企業について詳しくない可能性もあります。誰からも読みやすく、分かりやすい書類であれば、印象もなります。

はじめて書類作成をされる方にとっては、不安が多いことも事実。書類作成は、ロボット導入を支援するコンサルティング会社に相談すると安心です。

補助金を上手に活用して事業を成長させましょう

補助金の申請には長い準備期間や多くの手続きが必要です。しかし、補助金を受けてロボットを導入できれば、よりよい職場環境の実現や、さらなる事業発展につなげられるチャンスです。

また、申請を行う過程で事業内容や自社の課題を見直すことは、新たな発見を得る絶好の機会になるかもしれません。

今回ご紹介した補助金のほかにも、自治体独自の補助金制度などがあります。これらをよく確認して上手に活用しましょう。

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