利用期間が判断基準。ロボットリースとレンタルそれぞれのメリット

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製造現場の人手不足を解消したり、工場全体の生産性を向上させたりするために、ロボットの導入を検討する企業が増えています。

しかしロボットを導入するためには、金銭的にも時間的にも大きなコストがかかります。このコストがボトルネックとなり、導入に踏み切れないケースもあるかもしれません。

ところで、ロボットを導入する方法は、ロボットを「購入する」だけではありません。産業用ロボットの「リース」や「レンタル」を活用することで、コストを抑えながら導入を実現できます。

今回は、ロボット導入にリースとレンタルを活用するメリットをご紹介します。それぞれの特徴を理解して、自社に最も適切な導入方法を選びましょう。

リースとレンタル共通のメリット

ロボットを購入するのではなく、リースやレンタルするメリットは「費用が安くなる」だけではありません。まずは、リースとレンタルに共通するメリットをご紹介します。

1.新しいロボットを導入しやすい

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現在はテクノロジーの進化が速く、ロボットのできることが数年単位で飛躍的に増える時代です。最新のロボットを購入したと思ったら、すぐに新しいタイプが発売されるということもあります。

ロボットを購入した場合、ほかのロボットに切り替えるためには、本体代金を払い終えることはもちろん、廃棄処理費用も支払わなければなりません。

しかしリースやレンタルを利用すれば、支払うのは契約に基づいた利用料金だけです。ロボットを使い終わったあとは、借りた企業に返すだけなので廃棄処理費用もかかりません。

「新しいロボットに気軽に切り替えたい」と考えている場合、実際に購入するよりも、リースやレンタルを利用したほうがよいでしょう。

2.自社で固定資産を長期間抱える必要がない

リースとレンタルは、金銭的コストだけでなく、時間的コストの面でも効果的です。

ロボットを購入すると自社の資産になりますが、同時にリスクを伴うことも忘れてはいけません。資産には固定資産税などの税金が課され、ロボットの稼働状況にかかわらず、自社で所有している間は費用が発生します。

また現在は、顧客のニーズ変化のサイクルも速くなっています。購入したロボットが市場のニーズに対応できなくなり、陳腐化する可能性も考えなければいけません。購入予定のロボットが長期間活用できるかどうか、入念に検証する必要があります。

ロボットをリースやレンタルする場合、ロボットの所有権は自社ではなく提供元の企業にあります。そのため、固定資産税を支払う必要がありません。また、あらかじめ期間を決めて利用できるので、長期間ロボットを抱えるリスクを低減できます。

3.コストを管理・把握しやすくなる

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ロボットを購入した場合は、初期導入費、毎月のランニングコスト、固定資産税や償却資産税など、さまざまな費用がかかります。また、万が一ロボットが故障してしまったときは、修理費がかかり、修理期間中の損失も発生してしまいます。ロボットを購入すると、こうしたスポットの費用がかかる可能性も考えておくことが必要です。

一方でリースやレンタルの場合は、毎月決まった料金を支払えばいいので、不規則なコスト管理をする必要がありません。また、ロボットの貸出にあたって、メンテンスの代行や故障時の損失を保証してくれる企業もあります。

コスト管理が容易になると、自社の財務状況を把握しやすくなり、ほかの部署や計画に投資しやすくなります。

リースは「中長期」の利用が効果的

リースとは、リース企業がロボットを購入して貸し出すことです。企業の在庫から製品を貸し出すレンタルとは異なります。

そんなリースの特徴は、「中長期間の利用において費用が安いこと」です。

ロボット導入を本格的に検討している企業には、ロボットを「購入する」か「リースする」、大きくふたつの選択肢があります。この選択肢を選ぶ基準は、「超長期的に活用するかどうか」です。

ロボットを数年単位で利用する場合、実際に購入するよりもリースのほうが安くなります。また、リース期間を満了したのち、期間を延長する場合はさらに安い料金で借りられるのが一般的です。

しかし、どれだけ料金を支払っても、企業の資産にはなりません。超長期でロボットの活用を検討している場合、半永久的にリース費用を支払うことになってしまいます。

リース満了後にリース料金を差し引いた金額で買取ができる企業もありますが、この点は貸出企業に確認が必要です。

そのため、ロボット導入方法としてリースを選ぶ際は、「ロボットをこれからずっと使い続けるかどうか」を入念に確認しましょう。

レンタル「短期的な課題解決」の利用が最適

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レンタルの料金はリースと比べると、比較的高い料金に設定されています。しかし、ロボットを数日から数週間単位という短期間で借りられるため、スポットで必要になったときに利用できるのが強みです。

例えば、もともと稼働していたロボットを修理にださなければならないときや、繁忙期で増産しなけらばならないときは、ロボットのレンタルがひとつの解決策として挙げられます。

また短期間で利用できる点は、本導入前のテスト利用にも最適です。本格的に導入やリースを検討している場合、ロボットを導入するとどれだけ生産性が向上するのか、といったデータが必要になるでしょう。ロボットのレンタルを利用すれば、現場のリアルなデータを取ることができます。

レンタルのもうひとつの強みは、利用期間を柔軟にできることです。リースの場合、契約の途中解約は原則できません。しかしレンタルであれば、利用期間に応じた料金を支払えば返却できるケースが多いです。想定より速く目的を達成できたとき、期間相応の料金を支払えば、契約期間に満たなくても返却できます。

こうした理由から、「導入目的」と「短期間」であることが決まっているときは、レンタルを活用するとよいでしょう。

期間を明確にしてから利用方法を選びましょう

ロボットを導入するときの最適な利用方法を期間毎にまとめると以下のようになります。

・超長期間:購入
・中〜長期間:リース
・短期間:レンタル

費用はリースやレンタル元の企業、ロボットによって変わります。ロボットを導入する際は、費用だけでなく、「どんな課題を解決するためなのか」「どのくらいの期間借りるのか」などもふまえて検証しましょう。その中でも、期間の見積もりを誤ると、企業の利益損失につながるため、特に念入りに検証する必要があります。

自社で検証が難しい場合、導入前から導入後まで一環してコンサルティングをしてくれるSIer(システムインテグレータ)企業に支援してもらう方法もあります。自社に適切な形でロボットを導入できるように、慎重に準備を進めましょう。

関連記事:計画をスムーズに進めてコスト削減。ロボット導入までのフローを徹底解説

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